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「マリー・アントワネット」

ヨーロッパの歴史物映画が好きなので、それだけで無条件に見たくなります。歴史物の楽しみの3割は衣装!特にマリー・アントワネットの生きた時代のロココ調の砂糖菓子のような衣装は、日常生活ではありえないので、楽しみにしてました。そして、それ目当てで見に行くのが正しい映画でした。

というのは、この映画、歴史的説明が必要最低限しかありません。マリーの結婚がオーストリアとフランスの同盟であることは説明されますが、側近の名前もあんまり出ない、民衆の反乱部分も映像では流れず情報が王妃の耳に飛び込んでくる、という形です。だから、映画のほとんどがマリーのベルサイユでの生活。観客も、この先マリーがどうなるかは十分理解してるので、ただただ豪華に華やかに遊んでいる彼女を楽しむのがベストなんじゃないかと思いました。もちろん、マリー・アントワネットと言ったらあの事件!という事柄もちゃんと盛り込まれています。

それで連想したのが、日本ではたくさん映像化されている歴史名場面?の「新撰組」や「忠臣蔵」。私も、色んな人が作ったものを見ていますが、筋書きが同じでも役者や演出が毎回ぜんぜん違うので、今回はあのシーンをどのようにやるのか、というのが楽しみです。例えば「芹沢鴨の暗殺はどのように行われるか」「赤穂浪士討ち入りのとき隠れた吉良上野介はどのように探されるのか」が「マリー・アントワネット」では「マリーはどのようにデュ・バリー夫人に最初の挨拶をするのか」になります。私はマリー・アントワネットの第一印象が「ベルサイユのばら」という人間なので、ここは好きな場面でした。逆に、フェルゼンの解釈と出番の少なさは残念。結婚してからのほとんどが世継ぎの話に終始したのも、ちょっと苦々しかったかな。そういう、個人の歴史観の差はどうしようもなくて、それが気に入らんというレビューも見かけたけど、私はこの映画の世界ならありだと思った。あ、でもルイ16世は世界共通のイメージ…。

だから、あんまり深刻なシーンもなく、歴史を知らなくても気軽に見られる雰囲気映画でした。女性なら衣装や小道具や内装を見てるだけで楽しいと思います。物足りない人もいるらしいけど、そもそもアメリカ映画なので、そこまで期待してなかったからいいです。音楽もブリティッシュロックが交じっていて、可愛かったですね。ところで、マリー・アントワネット=ベルばらという図式はどれくらいの世代まで通じるんだろうか。

ユズシマ | 0 comments | edit

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